知っておきたい！JWWの概要とPDF図面からの変換

建設業界において積極的に推進されているデジタルトランスフォーメーションは、各種デジタル技術を導入することによって、事務作業などの効率を大きく改善していくという試みです。デジタルトランスフォーメーションは国主導で進められている方針であり、それぞれの業者の業務内容に応じたデジタル化を意識していく必要があります。そんなDX化の中でも代表的な一例として挙げられるのが、CAD（Computer Aided Design）の導入です。CADは、建設業界に欠かせない図面作成をサポートするソフトであり、紙図面の作成にかかっていた時間や手間を大幅に削減することが可能になります。

今回はそんなCADに関連する知識として、JWWの概要とPDF図面からの変換を紹介していきます。

図面作成を支援するソフトであるCADには多種多様な種類があり、業者によってそれぞれ異なるソフトが導入され、使用されています。そんなCADの中でも広く普及しているソフトの1つとして挙げられるのが、Jw_CADです。 Jw_CADは、インターネット上で無料でダウンロードすることができるフリーソフトであり、導入に費用がかからないことから数多くの業者で使用されています。無料と言っても一般的な平面図の作成に必要な機能は備えられており、汎用性の高い二次元CADとして数多くの業界の業務を支えてきました。広く普及していることから書店にJw_CADの使い方が記載された本が並んでいたり、YouTubeなどの動画サイトに関連動画がアップロードされていたりと不明な点を解消しやすいソフトだと言えます。

そんなJw_CADを用いて作成されたCADデータのデータ形式の1つが、JWWです。そのため、Jw_CADを正しく運用していくためには、JWWへの理解が必須だと言えるでしょう。

JWWとはJWCADのうち、WindowsのPCに導入されるバージョンにおける基本のファイル形式です。Jw_CADにはWindows版とMS-DOS版という形式があり、基本的に新しいものはWindows版になります。なぜならMS-DOSはマイクロソフト社がWindowsの前に提供していたOSで、近年ではMS-DOSをOSとして使用しているパソコンはほとんど使われていません。そのため基本的にはファイル形式としてWindows版のJWWが使用されることが多く、Jw_CADを使用していく上でJWWを扱う機会は多くなるでしょう。

またWindows版、MS-DOS版とは別に、Apple社が提供しているOSであるMac版も存在していますが、まだJw_CADが対応してからの年数が浅く、専用のファイル形式も存在しません。CADを運用していく上での相性や汎用性の面で、Windows版が使用されている場合が多く、普及率は高くないため、基本的にはJWWが基本のファイル形式と考えて良いでしょう。

なお、Jw_CADのファイル形式にはJWCと呼ばれるものもあり、これが最も基本的なファイル形式として扱われていますが、実際にはJWWでファイルを運用していく場面が多くあります。

Jw_CADはPC上で図面作成を行えるソフトであり、図面作成をはじめとする各種事務作業を大きくサポートしてくれる存在ですが、導入時にネックとなるのが既存図面の扱いです。CADが普及する以前は紙で図面の作成が行われることも多く、過去の施工図面である紙が大量に保管されているという方も多いのではないでしょうか。

そんな過去に作成された紙の図面データも、CADに取り込んで保存し、運用していくことが可能です。スキャナーを通して紙図面をスキャンし、パソコンに取り込むことで、PDFデータとして図面を残すことができます。しかしここで問題になるのが、PDFの状態ではJw_CADなどのCADによる図面の編集が行えないという点です。PDFなどの画像データは静的データと呼ばれ、仮にその図面を用いて改めて施工を行っていく必要があったとしても、図面内容の変更を行うことができません。

そこで必要になるのが形式の変換です。PDFをJw_CADの基本ファイル形式であるJWWに変換することができれば、CAD内で図面の編集を行うことが可能となります。PDFをJWWへ変換するためにはいくつかの方法があります。1つの方法として挙げられるのが、インターネット上の変換サイトを利用するというものです。インターネット上にはデータ形式を無料で変換できるサイトがあり、変換したいファイルを選んでデータ形式を選ぶと、PDFからJWWへの変換を行うことができます。

しかし、この方法にはセキュリティ面のリスクが伴ってしまいます。施工に関する図面データはお客様の重要なデータであり、インターネット上で変換を行えば、情報が外部に流出してしまうリスクがあるでしょう。

インターネット上での変換にはリスクが伴うということを踏まえた上で、おすすめの変換方法として挙げられるのが、有料で提供されている変換ソフトです。有料ソフトは販売されているものを購入し、ダウンロードした上で自社のパソコン内で変換作業を完結させるという流れになります。インターネット上で無料で行える変換に比べると導入費用が必要になりますが、そのことを踏まえても大きなメリットとなるのがセキュリティ面の問題です。有料ソフトを購入し、自社PC内で変換作業を完結させれば、重要なデータが外部に流出してしまうリスクがありません。導入するソフトの種類にもよりますが、基本的には無料変換サイトに比べて機能面でも勝っている場合が多いため、業務に用いるデータの変換を行う場合には有料ソフトの使用がおすすめです。

Jw_CADをはじめとする、各種CADソフトのデータ変換を行う際におすすめの変換ソフトが、弊社が提供している「VectorMasterPremium」です。VectorMasterPremiumは、変換したいファイルを選び、ワンタッチでスムーズに変換できる簡単操作が強みです。PDFからJWWへの変換だけでなく、顧客や現場、共同施工を行う他社との間でデータを共有したい場合、使用しているCADにデータの互換性がないケースでも、即座に変換を行えます。相手方のCADに合わせた柔軟な変換を行うことができるため、あらゆる局面にフレキシブルに対応していくことが可能となるでしょう。

また、導入における丁寧なサポートもご用意しておりますので、パソコン操作に自信がないという方にも安心して使用していただけます。ご興味をお持ちいただけた際には、ぜひ資料請求や無料変換トライアルをご利用ください。