CADのデータ変換をWEB上で行うメリット・デメリット

建設業界などの作図が求められる業界において、図面作成をサポートするCAD（コンピュータ支援設計）は、非常に重要な役割を果たしています。CADを用いてPC上で図面を作成すれば、従来の紙図面の作成時にかかっていた手間を大幅に削減することができ、業務の大幅な効率化を図ることが可能です。現在、日本では政府主導によるさまざまな業界のデジタルトランスフォーメーションが進められており、CADの導入はその中でも代表的なデジタル化の例だと言えるでしょう。

そんなCADの運用においてネックとなりがちなのが、データ形式の互換性の問題です。使用しているCADによってデータ形式が異なることから、外部とのデータ共有時に形式を揃える必要が出てくることがあります。今回は、そんなデータ形式を変換する際の手段の1つ、WEB上での変換について、そのメリットとデメリットを具体的にご紹介いたします。

CADのデータ変換を行う際には、JWW・JWC・DWG・DXFといったデータ形式を選択し、任意の形式に変換しなければなりません。データの末尾につくこれらの文字列は拡張子と呼ばれ、その拡張子には多種多様な種類が存在しており、現在普及しているCADにもさまざまな種類があることが特徴です。

例えば、広く普及しているCADであるAutoCADやJw_CADもそれぞれ拡張子は異なり、データ形式が異なります。これらの汎用CADだけでなく、業種別に必要な機能を搭載した各種専用CADなども存在しており、データ形式はCADごとに細かく異なっています。CADによっては互換性がある場合もありますが、互換性がないCADで作成されたデータは他のCADで開くことができません。そのため、建設現場で他社と共同施工を行う際など、データ共有を行う必要があるケースにおいて、CADデータの互換性がないとファイルを開けない場合があります。

そこで必要になるのが、CAD変換によるデータ形式の変更です。データ変換にはWEB上の変換サイトを利用する方法や、専用の変換ソフトを使う方法などがあり、それぞれにメリット・デメリットが存在しています。

WEB上でCAD変換を行う際には、データ形式の変換サイトを利用することになります。これらのサイトは基本的に無料で使用することができるため、有料で購入する変換ソフトと比べて、費用がかからないという点が大きなメリットでしょう。また、WEB上でのCAD変換は、無料とはいえ幅広いデータ形式に対応しています。汎用性が高く、変換スピード自体も十分に速いため、機能面で不足を感じる場面はそれほど多くないでしょう。操作性については変換したいファイルを選択し、変換先のデータ形式を選択するだけなので、基本的に難しくありません。

さまざまな点において、変換を行うという点のみを考慮するのであれば、WEB上のCAD変換でも満足できるだけの機能を利用することができるでしょう。加えてダウンロードなどの手間がかからず、すぐに利用できるという点も見逃せない大きなメリットです。

WEB上でのCAD変換のさまざまなメリットを挙げさせていただきましたが、反面大きなデメリットも存在しています。大きなデメリットの1つが、セキュリティ面の脆弱性です。WEB上の変換サイトはフリーで利用できる代わりに、変換したデータの保護は保証されていません。図面データなどの重要な情報をフリーサイトで変換した結果、外部のデータが流出してしまい、重大なトラブルに発展してしまうというリスクも懸念されます。基本的にビジネスで利用するデータは外部に流出すると問題が生じてしまう可能性があるため、WEBでの変換は不安要素となってしまうでしょう。

また、すべてのデータ形式が網羅されているわけではありません。データ共有を行いたい相手方のCADの種類によっては対応できない場合もあるため、その点については留意が必要です。他にも、WEB上での変換はインターネット接続がなければ行うことができません。建設現場などのインターネット環境のない屋外でCAD変換が必要になるようなケースでは、WEB上での変換を頼ることはできないでしょう。

WEB以外でCAD変換を行う手段として、CAD変換ソフトの利用が挙げられます。CAD変換ソフトを導入するためには一定の費用が発生しますが、有料ソフトはCADのデータ変換に特化しているため、多種多様な変換をスムーズに行うことが可能です。昨今の多様化するCAD使用環境に対応していく上で、変換ソフトのフレキシブルな対応力は業務を大幅に効率化できます。また、CAD変換ソフトはパソコン内にダウンロードして独立した環境で使用することができるため、データ流出などのセキュリティ面の心配が少ないです。加えて、WEBを介した変換ではない ためインターネット回線がなくても変換を行うことができ、屋外などの環境でもその利便性を感じることができます。業務でCADを利用する際は、有料のCAD変換ソフトの導入がおすすめの選択肢と言えるでしょう。

※VectorMasterPremiumは使用時にオンラインでの認証が必要です。オフラインで利用する場合はパスワード認証への切り替えが必要となります。

CADデータの変換を行う際にご提案させていただきたいソフトが、弊社がリリースしている「VectorMasterPremium」です。VectorMasterPremiumは長年にわたってCAD開発に携わってきた弊社だからこそ実現できる、多岐にわたる変換機能が搭載されています。多種多様なCADのいずれの拡張子への変換にも対応可能であることに加えて、変換時に複雑な操作を行う必要はありません。過去に使用してきた数多くの紙図面をスキャナーで読み取ってPDFデータとして取り込むことで、CADデータに変換して活用していくことができます。過去の施工データを無駄にすることなく以降の施工に使用できることは、多くのメリットを生み出してくれるでしょう。

セキュリティの問題もクリアしており、大切なデータが外部に流出するリスクを防ぐことができます。これまで業務でパソコンを使う機会がなく、パソコンの操作に自信がないという方でも、スムーズに覚えていただける簡単操作である点も本製品の魅力です。また、VectorMasterPremiumの導入時・運用時にご不明な点をサポートさせていただく体制も整っておりますので、安心して導入いただけます。

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