ご存知ですか？DXFをPDFに一括で変換する方法

建設業界など、業務において図面の作成が求められる業界では、CADが導入されるケースが増えています。CAD（Computer Aided Design）とはコンピュータ支援設計と訳され、主に図面作成を支援するパソコンソフトを指す言葉です。かつての図面作成業務は基本的に紙に図面を書き起こしていく形で行われれていましたが、紙図面の作成には多くの手間と知識が必要であり、担当者の負担が非常に大きい業務でした。また、紙図面は扱いや保管にも注意が必要であり、破損や紛失といったリスクにも配慮しなければなりません。その点、各種CADは図面作成を強力にサポートする機能を備えており、関連する業界の業務を大幅に効率化してくれます。2025年を境に団塊の世代が大量に後期高齢者となり、職を退いてしまう2025年問題への対策としてもCADによる効率化は有力視されており、経済産業省の主導でDX化が推進されています。

そんなCADのデータ形式の1つとして挙げられるのが、DXFです。この記事ではCADを運用されている方、また導入を検討されている方へ向けて、DXFをPDFに一括で変換する方法について、ご紹介いたします。

CADを運用する際には、作成したデータなどはファイル形式で保存されます。CADで用いられるファイルにはさまざまな形式がありますが、その中でも代表的な形式の1つとして挙げられるのがDXFです。DXF（Drawing Exchange Format）とは、有名なCAD開発メーカーであるAutodesk社によって開発されたファイル形式です。Autodesk社がリリースしている汎用CADソフト「AutoCAD」では通常「.dwg」という拡張子でデータが保存されますが、この形式ではAutoCAD以外のCADへの互換性がありません。CADには数多くの種類が存在しており、同業者同士でも異なるCADを利用しているケースが多々見られます。そのため、データ形式は共同施工時などにネックになりやすく、できるだけ互換性の高いファイル形式が望ましいと言えます。

そこで保存時に利用されることが多いのが、互換性の高いDXFファイルの拡張子「.dxf」です。DXFファイルでデータを保存することで他社や顧客とのデータ共有が容易になり、連携など業務をスムーズに行うことが可能になります。一方、PDFとは図面をはじめ、文字、表などを印刷する状態のレイアウトで、静的データとして保存するためのファイル形式です。既存の紙図面をスキャナーで取り込んだデータなどは、PDFとして保存されます。また、CADで作成した図面データを紙に出力する際にも、PDF形式が利用されるのが特徴です。

DXFをPDFに変換するための手段としては、オンラインツールと変換ソフトの2つが主なものとして挙げられます。まずオンラインツールとは、インターネット上に公開されているデータ変換サイトのことです。データ変換を行うサイトには無料で使用できるものが多数存在しており、データを変換したいファイルを選択し、変換先のファイル形式を指定することによって、任意の拡張子に変換を行えます。基本的に無料ですが、多くの拡張子に対応しているため、非常に便利な方法として使うことができるでしょう。

もう1つの変換ソフトは、パソコン内にダウンロードした変換ソフトを利用して拡張子の変換を行うというものです。こちらはファイル形式の変換に特化したソフトを利用する方法で、より信頼性の高い変換を行うことができるでしょう。

DXFとPDFの一括変換を行う際の注意点としては、レイヤー・解像度が適切に設定されているかを確認することが挙げられます。また、変換時に文字化けなどが発生する可能性もあるため、変換後のデータを忘れずに確認しましょう。変換ツールごとに対応している拡張子にも違いがあるため、利用時には注意が必要です。

加えて必ず意識するのが、セキュリティ面における問題です。変換ソフトは有料で利用するものであるため、コスト面の優位性からオンラインツールでの変換を検討する方も多いのではないかと思います。しかし、オンラインツールで変換を行う場合、変換したデータの流出が発生してしまうリスクが懸念されます。例えば、現場の設計図面などの変換を行ったことで、重要な顧客データが外部に流出すると、自社の信頼性が大きく損なわれてしまうことになりかねません。セキュリティ面に配慮するためにも、DXFからPDFへの一括変換を行う際には、オンラインツールの使用は避けた方が良いでしょう。

コストだけを考慮するのではなく、扱うデータの重要性など、必ず総合的な要素を考慮しつつ、変換方法を選ぶようにしましょう。

CADデータの変換を行う際に利用できる変換ソフトとしておすすめなのが、弊社がリリースしている「VectorMasterPremium」です。VectorMasterPremiumは多種多様な拡張子への変換に対応しており、CADの種類を問わず、データに互換性を持たせることができます。データ変換ソフトと聞くと複雑な操作が求められるように思われてしまうかもしれませんが、VectorMasterPremiumは極めて簡単な操作で利用することが可能です。

変換スピードも速いため、例えば現場や商談の場など、データ共有のために素早い変換が求められる場面でも、速やかに対応することができるでしょう。パソコン内にダウンロードして利用するため、外部からの干渉を受けることなく、データ流出などセキュリティ面の不安も一切ありません。

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