AutoCADの動作が遅いときの対策とは？PDFを他形式に変換する方法もご紹介！

建設業界の業務では設計図などの図面が必要不可欠であり、図面の作成は施工と同じく重要な業務です。建築図面だけでなく、電気工事には配線図などの電気図面、水道工事には平面図と立面図などの図面が必要であり、建設に関わる多くの分野で欠かせない存在です。

図面の作成は以前まで紙に書き起こしていく形で行われていました。しかし、紙への作図は非常に手間のかかる作業であり、担当するスタッフへの負担が大きく、労働環境の悪化を招いていました。そこで新たな図面作成の手段として大きく広がりを見せたものが、CADです。

今回はCADの中でも広く普及しているソフトである、AutoCAD（オートキャド）に関するさまざまな情報をご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。

CADとは「Computer Aided Design」の頭文字を取った略称であり、コンピュータ支援設計と訳されるものです。CADはパソコンにインストールして使用するソフトであり、CADを使えば紙ではなくパソコン上で図面作成を行えるようになります。数多くのメーカーからリリースされており、購入して使う有料のものから、フリーソフトとして無料で配布されているものまで、多種多様な種類が存在しています。

中でも非常に有名で使用されている場面の多いソフトとして挙げられるのが、AutoCADと呼ばれるソフトです。AutoCADはエンジニアを対象とした制作ソフトを数多くリリースしていることで知られるAutodesk社によって開発されたCADソフトであり、さまざまな図面作成をサポートする機能を備えています。AutoCADはさまざまな分野で広く使用されており、建築や土木のほか、機械設計などの業界でも使用されています。このソフトの強みは必要に応じて各種アドオンなどを追加することで得られる拡張性の高さと、それに伴う汎用性の高さが挙げられます。また、優れた機能を備えていることから利用ユーザーが多く、使い方に関する教本やサポートなども充実しているため、使いやすいソフトと言えるでしょう。

AutoCADを使って図面作成などの作業を行っていると、PC全体またはアプリの動作が重く、遅くなってしまう場合があります。CADによる図面作成では多くの工程をこなす必要があり、図面の数値などに誤りがあってはならないため、動作の遅さがストレスやミスを招く原因になりかねません。

AutoCADが遅い場合、まず確認しておきたいのが最新版へのアップデートが行われているかどうかという点です。仮に最新版ではない場合、アップデートを実施することで動作が軽くなる可能性があります。アップデート済みだった場合は、グラフィックスカードドライバーとの整合性を取ることができなくなり、予期せぬ動作が発生したことで遅くなってしまっているというケースが考えられます。この場合はグラフィックスカードドライバーの最新バージョンをインストールすることで、改善するかもしれません。

これら以外にはWindows OSがアップデートされていないケースや、AutoCAD製品のファイルを開く際に用いるTemp フォルダーに不要なファイルが溜まっている可能性などが考えられます。いずれにも該当しない場合は、AutoCAD製品のユーザー既定を初期化することで改善するかどうかなども確認してみましょう。

PDF（Portable Document Format）はファイル形式の1つであり、紙に印刷したときと同じレイアウトで文章や図面などを保存できることが特徴です。ファイルを開くデバイスやOSなどにデータの状態が左右されず、どの環境を利用して開いた場合でも、同じように内容を表示することができます。PDFは文章のレイアウトを保存する際も頻繁に用いられますが、図面についても紙などの媒体にアウトプットする際に非常に役立つファイル形式です。情報が固定化されることによって信頼性が高まり、さらにパスワード保護ができることからセキュリティ性にも長けているため、重要な業務における図面に使用しやすい拡張子になっています。

また、CAD導入前に作成された紙の図面についても、スキャナーを介してPDFデータとして取り込むことができます。AutoCADでもPDFを取り込めるため、過去の施工記録を無駄しないという点においてもAutoCADの運用におけるPDFの重要性は、非常に高いと言えるでしょう。

AutoCADでPDFを読み込むことはできますが、PDFは固定されたデータであり、そのままでは図面データの編集などを行うことができません。例えば、過去の施工図面を利用して、同じ現場におけるメンテナンスやリフォームなどを行いたいという場合は、PDFファイルが編集できないことが障害になってしまう場合があります。

そんな時は「PDFIMPORT」というコマンドを使うことで対応可能です。まず、PDFアンダーレイを選ぶか、ファイル、Enterと順に選択しましょう。PDFファイルを選択というダイアログが出たら挿入するPDFファイルを選択して、開く、PDFを読み込むというダイアログを選び、読み込むページなどを設定します。最後にOKを押せば、線分が編集可能なジオメトリになり、文字は編集可能な文字へ変換が行われるでしょう。AutoCAD 2017以前の古いバージョンではソフト内で変換を行えませんでしたが、現在はDWGなどの形式への置き換えが可能になっています。

AutoCADなどのCADを使用する際にネックになりがちなことが、CADデータの互換性です。昨今のデジタルトランスフォーメーションの影響もあり、現代では建設業界をはじめとするさまざまな業界において、CADを活用している企業が大きく増えました。DX化は業務の効率化を実現できますが、CADには数多くの種類が存在していることに加えて、それぞれのCADには互換性がありません。そのため、顧客への図面提出や協力会社と図面を共有する際に、お互いが利用しているCADデータが異なることで図面データを開くことができない、などのケースが発生してしまいます。

そのような問題を解決できるソフトが、CADデータの変換に特化したPDF図面CAD変換システム「VectorMasterPremium」です。VectorMasterPremiumをご活用いただくことで、CADデータを任意の形式に素早く変換することが可能になります。PDFから他形式へのデータ変換も対応することができ、変換時に複雑な操作は不要です。さらに、VectorMasterPremiumはPC内で変換作業を完結できるため、データ流出のリスクがありません。

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