電気工事の図面作成は無料の汎用CADでも対応できる?

近年では設計業務の作業効率を上げるため、CADを導入している企業も多いことでしょう。こうした企業や利用者のニーズに合わせて、さまざまなCADも開発され続けています。そんなCADを、これから導入したいと考えている方の中にはどのソフトを選べば良いのか決めかねている方もいらっしゃるのではないでしょうか。無料の汎用CADから有料の専用CADまで種類も豊富にありますので、どれが自社の業務に適しているのか気になるところです。
そこで今回は、無料で使用できる汎用CADの特徴や業務に合わせたCADの選び方について解説してまいります。専用CADとの違いについてもまとめていますので、ぜひ用途に合わせた使い方をチェックしてみてください。
無料の汎用CADで図面作成はできる?
CADソフトには、無料でダウンロードできるフリーソフトが存在しています。それらのCADは汎用CADと呼ばれており、建設業界をはじめとするさまざまな業界で活用されていますが、仮に汎用CADを使用した場合は電気工事における図面を作成することはできるのでしょうか。
結論から述べると、汎用CADで図面の作成を行うことは可能です。ただし、汎用CADは電気工事における図面作成を行う際に最適なツールではなく、あくまで業界や分野を問わず幅広く活用できるような機能が備わっているものであり、汎用的な用途に使用できる図面を作成することが想定されています。そのため、電気工事のような専門的な図面作成には、有料ソフトが適していると言えます。
無料の汎用CADの特徴
無料の汎用CADには、どのような特徴があるのでしょうか。導入を検討している方や電気工事での活用方法を具体的に考えている方は、性能に関する正しい情報を把握しておくことが大切です。下記で無料の汎用CADの特徴を詳しくご紹介いたしますので、ぜひ参考にしてください。
・導入コストを削減できる
汎用CAD最大の特徴であり、メリットとして挙げられることは、導入時にコストがかからないという点です。
今までに汎用CADを導入したことがない方は、フリーソフトと聞いても本当に無料なのかどうかがわからず、不安に思うかもしれません。しかし、フリーソフトとして配布されている汎用CADは、実際に無料で図面作成の機能などを利用可能です。
知識と技術があれば、無料で導入したソフトのみで図面作成をこなすことができ、よりスキルのある方であれば汎用性の高い機能を駆使して、さまざまな分野で有効活用できます。導入コストを削減できる点は、はじめてCADを導入される方やCADの導入を悩んでいる方におすすめです。
・さまざまな業種で活用できる
フリーソフトとして配布されている各汎用CADソフトは、優れた汎用性と柔軟に設計可能な点を強みとしています。一般的なCADに求められる機能は概ね搭載されているため、活用できる幅は多岐にわたっており、さまざまな場面において十分な性能を発揮することができます。
例えば、電気工事だけでなく、住宅の建築や水道工事など、さまざまな業種において一定の業務をこなすことが可能です。もちろん、汎用ソフトと呼ばれていることもあり、すべての業種に最適化されているわけではない点に注意が必要です。
仮に電気工事や水道工事に特化したCADを導入して、図面作成業務などの効率化を図りたい場合は、専用CADの導入を検討しましょう。
電気工事に特化した専用CADの特徴
・電気工事に特化した機能がある
電気工事専用のCADには、複雑な電気図面を作成するための多彩な機能が搭載されています。まず代表的な機能として挙げられるのが、電気図面の回路を自動で設定してくれる機能や、各種電気記号などを選択するだけで配置できる機能です。電気図面は内容が複雑で、図面作成に大きな手間がかかり、作成者の負担が大きくなりがちですが、専用CADを活用すると負担を大幅に軽減できます。
また、電気工事の見積もりなどに欠かせない拾い出しなどの作業についても、専用CADを用いることでスムーズに行うことが可能です。電気工事に特化した専用のCADは、工事で発生する手間がかかる作業の効率化を図るためのツールとして極めて心強い存在になります。
・電気工事全体の作業効率が向上する
電気工事における図面作成をはじめとする各種事務作業は、作業の負担が現場にまで影響を及ぼしてしまいがちです。事務作業の遅れは施工の遅れやスケジュールの過密化を招き、図面作成などの質の低下は現場における作業の円滑化の妨げになります。事務と現場の双方が負担を掛け合う状態になってしまうと、職場内の雰囲気や労働環境も悪化してしまいかねません。
現場全体の状況をより良いものにする対策として、CADは大きな効果を発揮してくれます。CADのようなツールで業務をデジタル化し、スムーズにさまざまな業務を進められるようにすることで、電気工事全体の大幅な作業効率の向上と共に工事自体の品質を上げることも期待できます。
無料の汎用CADのよくある質問
・無料の汎用CADにはどのような製品がある?
無料の汎用CADの中で、特に有名なものはJw_cadです。Jw_cadは二次元環境での作図に特化したCADソフトであり、特に平面図が多用される建築業界において広く活用されています。また、FreeCADはオープンソースで機械設計などの複雑な作業にも対応しているソフトです。
他にも、SketchUp FreeはWebブラウザ上で動作することが特徴の3Dモデリングソフトですが、上記2つのソフトとは異なり、商用で利用する場合には料金がかかる点に注意が必要です。
・無料の汎用CADのデメリットは?
無料の汎用CADのデメリットとしては、汎用であるため性能が特化しておらず、専門的な分野への対応力が劣っているという点が挙げられます。汎用CADのみで専門的な分野の作業を行うためには、高度なスキルが求められてしまいます。
仮にCADの扱いに不慣れな初心者の方が電気工事の図面を作成するために汎用CADを導入した場合でも、使いこなすことができなかったり希望する機能が搭載されていなかったりするケースが多いです。
・無料の汎用CADと専用CADはどちらが良い?
無料の汎用CADと専用CADについて、さまざまな情報をご紹介いたしましたが、結論としてどちらを導入すべきか迷っている方もいらっしゃると思います。
電気工事に活用するという観点では、専用CADの導入がおすすめです。電気工事はさまざまな業種の中でも極めて専門性の高い分野であり、無料の汎用CADで業務効率化に活用することが難しいと言えます。
また、無料と言っても複数のソフトを導入してしまうと各ソフトによって操作感を覚える必要があったり、PCの容量を圧迫する原因になってしまったりします。無料であることから導入時のコスト削減などは大きな強みとなりますが、導入後に想定していた機能が備わっていない場合は実際の業務に活用できず、導入にかかった時間が無駄になってしまう可能性が高いため、効率的ではありません。
そのため、電気工事で発生するさまざまな業務の効率化を図るためにCADの導入を検討されている方は、電気工事に特化した専用CADの導入をおすすめします。
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