水道工事専用CADって？汎用CADと何が違うの？

水道工事を行うためには、工事を正確に行うための図面作成が欠かせません。工事を進めていく上での指針となるだけでなく、自治体に申請を出して工事の許可を得るためにも図面の作成は必須となっています。そんな図面の作成にはComputer Aided Design、通称CADと呼ばれるシステムが用いられますが、CADには汎用のものと水道工事専用のものが存在しています。

そこで今回は、水道工事専用CADと汎用CADの違いについて、比較しながら見ていきましょう。

水道工事を行う際には、工事以外にも多数の手順を踏む必要があります。
ここでは、新築住宅に給水設備を新設する際の工事を例に見ていきましょう。

依頼を受けた業者は、まず現地の状況や埋設管の状態の調査を行います。調査の結果に基づいて使用する管の口径などが判断され、図面が作成されていきます。並行して利害関係者からの承諾書や、その他さまざまな書類も作成しなければなりません。書類を作成し終えたら自治体の窓口に提出し、審査に通って費用を納付したところで工事の許可を得ることができます。

さらに続いて道路占有の許可に関する申請を自治体、道路の管理者、所轄警察署に提出する必要があり、ここでも審査を受けなければなりません。ここまでのさまざまな申請を終えたところで、ようやく着工となります。

申請した通りに道路の通行規制を行い、車や人の往来を止めた上で、地中に埋設された水道本管にアクセスするためにアスファルトを剥がして道路を掘削していきます。自治体の立ち合いのもとで、露出した水道本管と住宅を繋ぐ給水管の分岐工事が行われ、問題なく水が使用できることが確認されたところで道路の状態を戻す復旧工事が行われます。

そしてその後、竣工に関するいくつかの書類を提出し、作業は終了です。

水道は都市の住環境を支えている重要なインフラ設備であり、もし水道に不備があって水の供給が途絶えれば人々の暮らしに大きな影響が出てしまいます。そのため、水道は自治体によって細かく管理されており、非常に多くの手順に分かれた書類や図面の作成、提出が必要です。

しかし、水道工事を行う業者にとって事務作業の多さは大きな負担となります。また、必要な書類や形式は全国で統一されておらず、自治体ごとに必要な提出物の種類や申請方法が異なっているのが現状です。自治体ごとに異なる仕様を確認するという手間も工程に加わってくることから、大きな手間と時間を要します。

手順の例に挙げた給水設備工事だけでなく排水設備工事も手順が多くあるため、書類と図面の作成にかかる時間は水道工事業者にとっての悩みの種となっています。

図面や書類の作成に用いられるCADには、幅広い分野の作業に対応している汎用CADというものが存在しています。

汎用CADのメリットは、どのような分野の製図にも対応できる点や、システムを導入するための価格が比較的安価に抑えられている点です。設計などに関する最低限の機能は網羅されているため、簡易な図面の作成や図面の編集・確認・印刷といった作業のみの場合には、十分に対応することが可能です。

しかし、専用部品の使用や複雑な構造の設計を行わなければならない場合、汎用CADでの作業はかなりの手間が必要になります。そのため、業務によって使用するCADの種類を判断することがおすすめです。

また、汎用CADには後付けのオプションで別途費用を支払うことにより、水道工事に関する専用の機能を追加できる場合もあります。汎用CADを導入した後に機能不足を感じてしまうようであれば、水道工事に対応したオプション機能の追加を検討するのも良いかもしれません。

図面作成時は、均一な線を引かなければ図面の完成度が下がってしまいますが、CADを利用することで、正確な太さでまっすぐな線を引くことが可能です。また、間違った際の修正も容易であり、データの共有なども簡単に行えるため、クオリティの高い図面を作成したい際は積極的にCADを利用することをおすすめします。

そんな図面作成の効率を大きく上げてくれるCADには、汎用CADの他に専用CADというものがあります。汎用CADがさまざまな分野の製図に対応可能であるのに対し、専用CADはその名の通り、特定分野に特化した機能を備えているCADシステムです。

水道工事といった専門的な知識が求められる施工では、作成が必要な図面や書類の種類も多岐にわたるため、汎用CADでは対応できない部分が多々存在しています。専用CADを使用することで、受注から竣工までの工程で行わなければならない多くの作業を効率化することができます。そのため、申請に関わる負担を大きく軽減するためにも、専用CADを使用するのが望ましいと言えるでしょう。

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図面作成においては給水申請図、給水平面図、排水申請図、竣工図などの多彩な図面作成に対応しており、自動機能によって迅速な作成が可能です。操作も容易であり、従来のofficeアプリと変わらない感覚でCADを利用することができます。

また、水道工事の悩みの種となりがちな地域ごとに異なる申請様式を網羅しているため、簡単な操作で正確な申請図面の作成が完了します。現場経験のない方でも、自動機能を使うことで問題なく正しい図面を作成できるため、人員の問題にも大きく役立てられることが「ANDES水匠」の強みの1つです。

他にも、自治体ごとの水道工事施工要領が搭載されているため、図面や書類作成を行うたびに必要な仕様を調べ直す手間を省くことができます。書類入力についても、水道工事に関する書類作成で頻出する語句の事前登録によって、作業工数の削減を図っております。

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