業界知識
大規模修繕の現場では、調査そのものと同じくらい「調査結果をどう伝えるか」が重要です。現地で丁寧に確認していても、報告書の構成が分かりにくい、劣化図の表現が曖昧、数量根拠が整理されていない、といった状態では、発注者や管理組合に調査の価値が十分に伝わりません。 特にマンションやビルの修繕では、工事の必要性、優先順位、予算の妥当性について複数の関係者が判断します。そのため調査報告書には、不具合を列挙する・・・
外壁のタイル浮き・モルタル剥離といった潜在不具合を、赤外線(サーモグラフィ)×ドローンで広範囲・短時間に把握する手法が、修繕・改修の現場で一気に実用段階に入っています。本稿では、実際に工事会社が受注前調査や施工計画の精度を上げるために押さえておきたい要点を、段取り・機材・判定の考え方・安全配慮・費用構造までまとめました。 足場やロープアクセスによる近接点検を前提にしつつも、「どこを優先して近接確認・・・
マンションやビルの大規模修繕工事を計画する際、建物の寿命延伸と資産価値維持に意識が向きがちですが、安全面で最も重要なのが労働安全衛生法第88条に基づく「88条申請」です。 本申請は、足場や仮設機械を設置する高所・長期工事で労働災害を未然に防ぐことを目的に義務付けられています。 申請を怠ると工期遅延や罰則、社会的信用の失墜を招くため、管理組合や発注者は早い段階から手続きを把握しておく必要があります。
マンションの修繕費用は「いつ・どこを・どのレベルで」直すかによって大きく変動します。 外観や資産価値を維持するための定期修繕はもちろん、安全・防水・耐久性能の確保まで視野に入れると、足場や外壁、共用部、設備など多岐にわたる項目を同時に精査する必要があります。 本稿では工事会社の実務担当者に向け、代表的な費用構造と算出ロジック、そして精度向上のヒントを体系的に解説します。
改修工事は、調査提案から竣工後のフォローまで数か月〜数年に及ぶ長丁場です。 人・物・金の流れが複層的に入り組むため、「どの工程でどのデータを扱うか」を決めないと、手戻りや説明コストが雪だるま式に膨らみます。 本稿では大規模修繕を5フェーズに区分し、シーンごとの課題を解きほぐしながらシステムの使いどころを整理しました。 工事会社の皆さまが自社フローを点検する際のチェックリストとしてご活用ください。
建物の保全と維持は、単なる美観だけではなく、その構造と機能を長期にわたって維持するための重要な要素です。 修繕工事はその一部であり、建物の劣化図と拾い出しはこのプロセスの重要なステップとなります。 本稿では、劣化図と拾い出しを軸に、調査・積算の標準化とDXをどのように進めるかを深掘りします。
見積は足し算ではなく、前提と根拠の整理から始まります。現地の実情、図面、数量、注記、説明資料を同じ文脈で紐づけておくと、説明の一貫性が高まり、手戻りも減ります。本稿は、修繕工事における積算の入り口を実務目線で整理し、拾いの要点や属人化対策、関連システムの使い方まで要点をまとめました。
足場は「高所で作業するための仮設物」では終わりません。居住者が生活を続ける建物で、各職の段取り・同時作業・仕上げ品質・近隣配慮までを支える“現場運営の器”です。本稿では、改修工事における足場の基本と種類、部材、着工前の準備、施工フロー、住宅と大規模修繕の違い、図面の描き方と種類、拾い出しの勘所、運用上の注意、ノウハウ継承、関連システムの使い方までを、実務目線で整理します。
入居中の建物で行う防水改修は、雨仕舞いの確実さと、生活・業務への影響を最小化する段取り力の両立が要になります。屋上・バルコニー・外廊下・庇・パラペット・サッシ周りのシーリングまで、部位ごとに劣化の出方も工法の相性も違います。本稿では、工事会社の実務目線で「工法選定の軸」「調査から引渡し」「数量の拾い出しの勘所」「要注意ディテール」「品質確認」「高齢化への対応」「TRSⅡの使い所」を整理します。
改修工事の出発点は、症状を並べることではなく、原因に遡って道筋をつくることです。現場で目にする「ひび割れ」「欠損」「浮き」「タイル剥がれ」「爆裂」は入口に過ぎません。原因仮説を立て、一次・二次調査で確からしさを高め、劣化図に落とし込み、数量として説明できる形に整える-この一貫性が品質と採算、そして合意形成の速さを左右します。以下では、工事会社の実務視点で、設計・調査・図化・拾い・レビュー・継承・シ・・・
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