SFAの導入効果を最大化するには？

SFA（Sales Force Automation）は日本語で「営業支援システム」といい、営業担当者の仕事を効率化するためのツールです。SFAを導入すれば、「営業活動の可視化」「営業チームのコミュニケーションの活性化」の2つの効果が得られます。SFAにはさまざまな機能を持った製品があるため、自社に合ったものを選びましょう。

この記事では、SFAの導入効果や導入時の注意点を解説します。

SFAを導入すれば、売上や実績、案件ごとの進捗状況などを可視化し、営業活動を効率化することができます。また、営業チーム内の情報共有を促進し、コミュニケーションを活性化できるのもSFAのメリットです。SFAの導入効果を2つ解説します。

以下の通り、SFAには営業活動を可視化するさまざまな機能があります。

・営業担当者ごとのスケジュールを可視化し、営業チームで共有する
・営業担当者ごとの売上や実績を可視化し、グラフ化する
・顧客ごとの案件や訪問履歴を可視化し、データベース化する
・問い合わせやクレーム履歴を保存し、顧客一人ひとりに紐づける
・現在進行中の商談をリストアップし、担当者や進捗状況を可視化する
・案件ごとの確度や売上予測を可視化し、優先順位付けを行う

たとえば、案件の管理や売上予測であれば、スプレッドシートを活用して行うこともできます。しかし、スプレッドシートで簡易的に作成した案件リストからは、「営業担当者が今なにをしているのか」「特定の顧客に対し、過去にどのような営業活動を行ったか」がわかりません。SFAを活用することで、営業担当者一人ひとりの仕事をリアルタイムに可視化することができます。

SFAには、営業チームのコミュニケーションを円滑化する機能もあります。たとえば、SFAのスケジュール機能を活用すれば、担当者一人ひとりのスケジュールを全員で共有できます。トラブルが発生したときや、イレギュラーな依頼が発生したときも、他の営業担当者と密に連携をとり、人員配置を調整することが可能です。また、SFAはコミュニケーションツールやグループウェアと連携することができます。

たとえば、「SFAの画面から、オンラインストレージに保存した資料を開く」「メールデータを取り込み、SFA上でチェックする」といった活用方法もあります。SFAを起点として、営業チームのコミュニケーションを活性化し、チーム全体でより質の高い営業活動を実施することが可能です。

しかし、SFAをただ導入するだけでは営業活動の効率化につながりません。SFAの選定や導入後の工夫によって、SFAの導入効果をより大きくすることができます。SFAの強みを最大化するポイントを2点紹介します。

SFAの失敗事例としてよく見られるのが、「SFAを導入したものの、営業チームに浸透していない」「導入後数ヶ月でSFAが放置され、利用者がいなくなった」といったケースです。営業担当者によっては、SFAの導入に不安を感じる方もいます。

・これまでSFAを使ったことがない
・SFAの操作や使い方がわからない
・自分の営業成績を他の担当者に知られたくない

SFAを営業担当者全員に利用してもらうため、担当者の不安を取り除き、操作や使い方を覚えてもらうための工夫をしましょう。たとえば、SFAのマニュアルや手順書を作成したり、社内で説明会やセミナーを開催したりする方法が効果的です。

SFAを導入するときの盲点になりやすいのが、「入力作業が簡単なツールを選ぶこと」です。Excelやスプレッドシートでの管理と比較して、SFAの入力作業はそれほど煩雑ではありません。しかし、顧客データベースの入力や、各担当者の営業成績の入力など、SFAの運用初期は一定の入力作業が発生します。入力作業がスムーズで、遅延が少ないSFAツールを選ぶことで、現場の負担をより軽減することができます。

SFAを導入すれば、具体的にどのような営業課題を解決できるのでしょうか。SFAの導入で解決可能な課題は以下の2点です。

・営業部門のボトルネックを改善する
・営業部門の業務負担を軽減できる

SFAを導入し、営業活動を見える化することで、社員既存の営業活動のどこに課題があるかを発見しやすくなります。たとえば、「成績優秀な社員と伸び悩んでいる社員の間で、どのような取り組みの違いがあるか」「受注に至った案件には、どのような共通点があるか」を分析し、成功法則（ベストプラクティス）を導くことが可能です。また、SFAには見積書や営業日報の作成など、営業担当者の負担が大きい事務作業を効率化する機能もあります。営業担当者の業務負担を軽減し、営業部門全体のパフォーマンス向上につながります。

SFAの費用対効果を検証する場合は、以下の3つのポイントに注意する必要があります。

・導入前の現場の状況を可視化しておく
・SFA導入前に自社の課題を明確にしておく
・売上だけでなく残業削減など複数項目で効果を測定する

SFAの導入効果を正確に測定するには、あらかじめ業務の棚卸しを行い、「導入前の現場の状況はどうだったか」「自社の営業課題にどのようなものがあったか」を明確化する必要があります。SFAの導入後、改めて営業担当者の仕事ぶりや営業課題の見直しを行うことで、SFAの費用対効果を測定することができます。また、SFAの効果測定に使うKPIは複数設定するのがおすすめです。売上や受注件数だけでなく、「SFAの導入後、残業時間をどの程度抑制できたか」「1時間あたりの生産性（人時生産性）がどの程度向上したか」など、幅広い視点でSFAの導入効果を測定することが大切です。

ここまで、SFAの導入効果や導入時の注意点について解説しました。SFAの導入で失敗しないためには、自社にあったSFAツールを選び、効果的に運用することが大切です。営業活動の効率化につながる機能を網羅し、自社の業務フローに合わせて細かくカスタマイズ可能なSFAツールが、システムズナカシマの「NICE営業物語 on kintone」です。NICE営業物語 on kintoneの機能の一例として、たとえば次のようなものがあります。

SFAを導入すれば、営業活動を見える化し、営業部門のボトルネックを探すことができます。また、SFAは営業チームのチームワーク強化に欠かせないツールです。営業担当者ごとのスケジュールの共有や、商談情報・案件情報の共有によって、営業部門のパフォーマンスを底上げできます。SFAには、案件管理、スケジュール管理、予実管理など、さまざまな機能を持つ製品があります。SFAの導入効果を最大化するには、自社に合った製品を選ぶことが大切です。SFAの効果測定を正確に行うため、あらかじめ業務の棚卸しを行い、自社の営業課題を洗い出しておきましょう。