CADの購入方法のひとつ、リース契約とは？

電気工事の事務作業や図面作成の効率化を図るために、CADシステムやソフトの導入を検討されている業者様も多いのではないでしょうか。しかし、CADシステムやソフトは費用が必要となるため、躊躇してしまう方もいらっしゃるでしょう。その際には、まずはお試しとして製品のリース契約を結んで、一定期間のみCADを利用するという方法もあります。

今回は、CADをリース契約して導入する場合のメリット・デメリットを中心にご紹介するとともに、正規購入する場合と比較し、解説していきます。CADの導入に迷われている方はぜひ、最後までご覧ください。

リース契約とは、使用料を払って長期間もしくは一定期間サービスをレンタルする契約を指します。CADのリースで人気が高いものの多くは、月々定額の料金を支払うことで、定められた契約期間中ずっとCADの使用権が得られるというサービス内容です。こうしたリース購入は、CADリースを行っている会社がお客様のかわりにCADの開発・販売元（メーカー）からシステムを直接購入し、お客様にレンタルするという仕組みです。つまりお客様は、CADのメーカーではなくリース会社との間で契約を結ぶことになります。

通常リース会社との契約には、信用度や返済能力を確認するための与信審査があるため、リース契約の前に審査の申し込みを行い、申し込み後に審査の承認が下りてからリース契約が締結されます。そして、実際にCADの導入が完了し次第、リース料金の支払い（月額払いなど）が始まるのが一般的な流れです。

CADのリース契約にはさまざまなメリットがあります。まず、リースは定額・月々の支払いで利用できることから初期費用を抑えられるため、資金が固定資産化することなく、運転資金不足に陥ることを回避できます。また、リースに係る費用を毎月発生する支出として均一化し、その全額を会社の経費として計上することができるので、コスト削減できることもメリットです。さらに、製品自体の耐用年数を超える前に返却できるよう契約期間を設定することができるため、会社の都合に合わせた短期間のレンタル利用が可能となり、他社製品との比較や最新システム・最新ソフトへの入れ替えがしやすいという点も魅力です。なお、CADを利用する上で必要となる償却事務、管理事務、使用しなくなった場合の廃棄処理などに関しても、手続きはすべてリース会社が担ってくれます。

リース契約を行うことにメリットは多いものの、デメリットの側面も存在しています。まず挙げられる最大のデメリットが、所有権に関することです。リース契約で導入するCADはあくまでレンタルしている状態であり、所有権はリース会社にあるため、自社の所有物として自由に取り扱うことができません。また、リース契約はまとまった費用がかからないためコストが低く感じられるかもしれませんが、総額にすると買い切りの場合よりも割高である場合がほとんどです。なぜなら、リースの費用には製品の本体料金だけでなく、保険料、固定資産税、金利、その他手数料などが含まれているためです。さらにリース契約の弱点として、最初に定めた契約期間を終える前に中途解約をすることができないという点も挙げられます。契約期間内に途中で解約した場合、システムやソフトの返却、リース料の残額代金に加えて、違約金の支払いが発生してしまう場合があるため、注意が必要です。

CADを購入する際、リースではなく買い切り型の製品を購入すると、初期費用はかかるものの長期的に見ればリースよりも得する場合があります。まず、購入することの最大のメリットは本体価格以外の追加費用が発生しないということです。リース契約では、本体価格と合わせて諸費用が含まれる場合が多いですが、買い切り型は一度購入すれば他の追加費用が発生しません。そのため、長期間利用したいという場合には、総額を考えればリースよりも大幅にコストを抑えられます。また、CADを購入すると製品の所有権は完全に購入者のものとなり、いわゆる永続ライセンスを得られるため、好きなタイミングで利用できるなど、利用方法の自由度も高まるでしょう。なお、買い切り型タイプの場合でも、メーカーの保守会員になったり、追加料金を支払ったりすることで、最新バージョンへのアップデートも可能です。

したがって、長期的にコストを抑えて利用したいとお考えの場合や、自社でCADのメンテナンスと保管ができる場合には、買い切り型サービスで製品を購入するのが良いでしょう。

長期的なCADのご利用をお考えの方に向けて、システムズナカシマが提供するANDES電匠をご紹介いたします。当システムは基本的には買い切り型の製品ですが、リース契約も展開していますので、利用用途によって購入方法を選ぶことも可能です。

ANDES電匠には電気設備に関するさまざまな便利機能を搭載しており、特に図面作成や材料拾い出しなどの積算業務に役立てられています。電気工事では電気図面や積算、集計作業に最も時間がかかると言われているため、電気工事専用CADの導入によってこうした業務を効率化することができるでしょう。また、図面作成や積算業務以外にも、電気工事におけるお客様向けのプラン図や電力会社向けの施工証明書まで、自動機能を活用してスムーズに作成可能です。作成した図面や証明書などは、最大3名までが同時に閲覧したり編集したりできるので、作業の工数を分散化することで、特定のスタッフのみに作業量が偏ってしまうことを防ぐこともできます。

他にも、弊社ではANDES電匠を導入した後に使い方を習いたいという方を対象に、専任インストラクターや遠隔操作によるレクチャーを行っていますので、早期の操作方法の習得にもお役立ていただけるでしょう。さらに、導入したCADのライセンスを増やしたい場合には、1ヶ月単位の期間レンタルサービスも提供していますので、一時的にCADを利用したい場合や新人教育で集団利用する際にもぜひご活用ください。

製品詳細や資料請求、無料デモンストレーションなどをお求めの方は、ぜひ弊社へお問い合わせください。