CADを選ぶときには互換性にも注目しよう！電気工事用のCAD選び

電気工事では施工図や電気図面の作成を行うのに、CADソフト・システムの導入を検討されている方も多いのではないでしょうか。しかし、一口にCADといっても無料のものから有料のものまで、多くのソフトやシステムが存在しています。多くのCADは、建設業界や電気設計に関わる作図機能にも対応していますが、CADによっては互換性の高さや仕様が異なるなど、それぞれの機能性に大きな違いが見られるのも事実です。特にCADにおいて互換性というのは重要な要素であり、この互換性が高ければ一連の作業を1つのCADのみでこなせたり、データの整合性を高められたりするというメリットがあります。

そこで今回は、CADを選ぶ際に重要視するべき互換性の高さや、電気工事用のCAD選びに役立つ情報をご紹介いたします。

CADデータには複数のファイル形式が存在しており、CADを使いこなすためには、それらの特徴や違いについて理解しておかなければなりません。CADデータの代表的な形式としては、Autodesk社開発のAutoCADベーシックファイル形式であるDWG、DXFなどがあり、これらは主に2次元（2D）CADのファイルに活用されます。

DWGとは英語のdrawingが語源となっているファイル形式で、拡張子が.dwgのものです。Windowsのパソコンを使用している場合には、ファイルのプロパティにある「ファイルの種類」より確認することができます。また、Macの場合ではファイルの情報を見る→「名前と拡張子」で確認が可能です。このDWG形式は、通常の無料汎用ソフトウェアで対応することが難しく、対応していないソフトが多いというデメリットがあります。しかし、AutoCADや互換性の高いソフト（BricsCAD、ZWCADなど）であれば非常にスムーズに使用できるので、互換性のないソフトと併用することがない場合には利便性が高いといえるでしょう。

一方、他社ソフトと併用できないという問題点を解決できるのが、DXFファイル形式です。DXFはDrawing Exchange Formatの省略語であり、ファイル拡張子が.dxfとなるものです。DXF形式はその内部仕様を公開することにより、互換性が高められているので、他のCADソフトともデータを共有することができるメリットがあります。また、DXFはテキスト形式で作られているため、テキストエディタで使用したり確認したりしやすいという特徴もあります。

CADで取り扱われるデータの互換性とは、あるCADソフト・システム上で作成・作図したファイルを、別のソフトやシステムでも利用できるという性能のことを指します。こういった互換性があるデータであれば、他ソフト同士での共有や閲覧ができるのはもちろん、製品そのものにバージョンアップがあったり、機能が変更したりした場合にも、旧バージョンと同じように利用できることでしょう。なお、ほとんどのCADソフトでは使用するファイル形式の拡張子を変えることで、他ソフトと互換することができますが、ファイルやソフトによってはできないものもあります。したがって、CADを選ぶ際にはデータの互換性の高さも事前に確認した方が良いでしょう。

汎用CADは電気工事を含む建設業を中心に、あらゆる分野における図面作図ができるよう基本的な機能が備わっています。さらに、さまざまな価格帯のソフトが存在し、その操作方法もCADによって異なります。特に幅広い分野で取り入れられている汎用CADのAutoCADやJw_cadは、どなたでも導入可能で使用方法の習得もしやすいです。

しかしその反面、有料CADソフトやCADシステムにはないデメリットも複数あります。例えば、DWGやDXF（バージョンによる）といったファイル形式に対応していないなど、読み込める形式が限られている場合があります。その場合、図面ファイルが開けない、作成したファイルの変更や編集ができないなど、業務上困る方も出てくることでしょう。他のソフトと併用するなどして解決することもできますが、そうすれば手間やコストがかかり利便性も良くありません。さらに、有料の製品と異なり手厚いサポートが提供されていないため、ファイル形式のことで困った場合も自分自身で設定方法などを調べて解決しなければなりません。

電気工事では、設計や図面作図作業の段階でさまざまなリスクを確認しておかなければなりません。そのため、CADを使用する場合にも、より正確な内容の図面データを作成したり共有したりすることが必要不可欠です。しかし、どれだけ正確に作成したデータでも、図面データを読み込むためのソフトやシステム側の問題で、閲覧ができなければ意味がありません。また閲覧できたとしても、表示が不完全な状態であったり、編集ができなかったりすると、他者との間でデータ内容の解釈に相違が生じる可能性もあるでしょう。そうなれば、電気工事の工程やスケジュールに大幅な遅れが生じてしまう恐れもあります。工期の遅れや効率の低下を防ぐためにも、電気工事という工事の性質上、よりデータの互換性が高いCADを使用するべきといえるでしょう。

データ互換性の高い電気工事専用CADをお探しでしたら、システムズナカシマがご提供しているANDES電匠がおすすめです。当システムは、各種データ、ファイル形式、各種汎用CADとも高い互換性を備えており、さまざまなデータの入出力にも対応しています。また、レイアウト、ラスタデータ、ブロックなどの読み込みにも対応した編集機能や、PDF図面を自動で読み込み、CADデータ・PDFデータ化する機能など多くの便利機能を搭載しております。電気工事で使用するCADには、多種多様なデータ形式に対応したインポート、エクスポート機能は必須になるため、これらの機能は必ずお役立ていただけるでしょう。

その他にも、電気図面作成に必要な部品や部材、電気記号、回線・回路に関する情報も大量に搭載されているので、配線や制御盤、配電盤の配置操作もスムーズです。充実した機能性で、図面データの互換性を気にすることなく作業できるので、どの現場でも活躍するでしょう。なお、ANDES電匠のより詳しい情報については、商品ページをご覧ください。