ANDES水匠コラム
水道申請/給排水申請CAD「ANDES水匠」のコラムです。
業界に関する役立つ情報をご紹介します。

建設設備業の方必見!国土交通省が推進する「i-Construction」とは

建設設備業の方必見!国土交通省が推進する「i-Construction」とは
この記事をご覧になられている方は、建設設備業に携わられている方ではないかと思います。建設設備業で働かれている皆様は、「i-Construction(アイ・コンストラクション)」という言葉について耳にされたことはあるでしょうか。i-Constructionは横文字であることから直感的に意味を理解しにくいという面があり、聞いたことはあるけれど、細かい内容は把握できていないという方もいらっしゃるでしょう。しかし、i-Constructionは上手に取り入れていくことができれば、大きな手助けとなってくれる存在です。

そこで今回は、i-Constructionに関するさまざまな情報をご紹介します。

国土交通省が推進する取り組み(i-Construction)

最初にi-Constructionについての概要からチェックしていきましょう。i-Constructionは国土交通省が掲げる生産性革命プロジェクトであり、建設に関わるさまざまな業種において測量や設計、施工、検査、維持管理といったプロセスへのICTの導入を目指しています。ICTとは「Information and Communication Technology」を略した言葉で、日本語では「情報通信技術」と訳される言葉です。これは以前からよく用いられているIT(情報技術)にデジタルデータのやりとりを含む通信を付け加えたもので、データ通信量が膨大化している現代社会の実態により則した言葉とされています。導入が推進されている大きな理由は、ICTを導入することで建設業におけるさまざまな業務が大幅に効率化され、生産性の向上が見込めるという点です。

また、現在日本における建設業界全体が慢性的な人材不足に直面しているという点も、i-Constructionを進めようとしている理由の1つだと言えます。ICTによって業務を効率化すれば現在よりも少ない人員で現場やさまざまな業務を回せるようになるため、慢性的な課題である人手不足の抜本的な打開策となってくれる可能性があります。そのため、建設に携わるすべての業者にとって、i-Constructionは意識するべき課題だと言えるでしょう。

取り組み事例(1)UAV(ドローン)

i-Constructionの一例として、まずはUAVについて見てみましょう。UAVとは「Unmanned aerial vehicle」の頭文字を取ったものであり、UASやマルチコプターと呼ばれることもあります。遠隔操作が可能なプロペラ式の無人機となっており、近年聞く機会が飛躍的に増えたドローンを指します。一般的なUAVのイメージとしては、空からの撮影などに利用されている印象が強いのではないでしょうか。

建設業においてもUAVを利用する利点は非常に大きく、空中写真によって行う現場の測量が大きな用途として挙げられます。空中写真測量用のカメラとレーザー測量に用いるレーザー照査機を飛ばせば、十分な精度で立体的な測量を行うことが可能となるでしょう。空撮した写真を現場管理に役立てていくこともできるため、UAVの導入によって建設業の業務効率化につながります。実際の施工事例として、北海道釧路町別保中央西改良工事ではUAV測量を用いた現場検証確認が行われました。UAVの使用により測量が6日程短縮できたとの声が上がっており、現場から高い評価を得ることができています。

参考:国土交通省 i-Construction ICT土木事例集( https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/index.html)

取り組み事例(2)BIM/CIM

続いて、i-Constructionの例として挙げられるBIM/CIMをご紹介いたします。BIMとCIMは、それぞれ「Building Information Modeling」と「Construction Information Modeling」の略称であり、いずれも建設分野への3Dモデルの活用を指す言葉です。これはコンピューター上に3Dを用いて現場のデジタルモデルを作成し、施工に必要な情報であるコスト、仕上げ、管理情報などを見やすく管理することを目的とした技術です。3Dモデルに管理情報などの属性データを追加すれば、設計から施工、その後の維持管理までのさまざまな工程における情報活用が容易になります。特に現場に関わるスタッフ間で現場の完成図を正確に共有できる点が大きなメリットとして挙げられ、正確に作られた3Dモデルを目にすることで、スタッフ間の認識の齟齬を防ぐことができます。施工ミスを防げることはもちろん、ミスを防ぐための認識のすり合わせやミーティングなどの時間を削減していくことにもつながり、工期に時間的な余裕を持たせることができるでしょう。

また、依頼者の方との施工イメージの食い違いを防ぐこともできるため、顧客満足度の向上にも活用できるという点が注目を集める一因となっています。実際に、発注された2D図面の3D化にこの技術が活用されており、設計照査や施工計画、安全管理や出来形管理など、あらゆる段階で3Dモデルをフル活用する試みが行われました。適時的確な設計変更、整合性・干渉の確認を迅速に行えたという意見も出ており、業者間の打ち合わせを可視化したモデルで行うことによって、危険個所の発見に効果を発揮していると言えるでしょう。

参考:国土交通省 i-Construction i-Construction大賞( https://www.mlit.go.jp/tec/i-construction/award/award2021.html)

取り組み事例(3)遠隔臨場

i-Constructionのもう1つの導入例として、遠隔臨場をご紹介いたします。遠隔臨場とは、離れた場所にいながら現場を確認できるシステムであり、いわゆるリモートワークが建設現場で行われるというイメージがわかりやすいでしょう。ヘルメットや衣服に装着してハンズフリーで使用できるウェアラブルカメラや、ネットワークカメラなどのツ―ルを駆使することで、遠隔臨場をより効果的に導入できます。また、国土交通省の定義によれば、遠隔臨場は「材料確認」「段階確認」「立会」の3つを対象として行われるとされています。材料確認の工程では、従来であれば発注者が現場へ出向き、仕様に沿った建材が用いられているかを検査していました。しかし、検査の工程は移動費・移動時間が積み重なったコストとなり、建設業における大きな負担になります。その点、遠隔臨場の場合は移動の必要がありません。遠隔の映像をクローズアップすれば、型番やサイズなどを詳細に確認できるため、今までの感覚と変わりなく不備のない工事を進めることが可能です。

実際の例としては、北海道開発局において河川管理の高度化・効率化に向けた取り組みに使用されたケースが挙げられます。AIによる画像解析技術を活用し、河川空間管理や構造物点検等の高度化・効率化を図っていく試みが行われました。遠隔臨場は幅広い用途において高評価を得ており、他にもさまざまな現場で積極的に導入が進められています。

参考:国土交通省 北海道開発局( https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/index.html)

新技術を活用して業務を効率化させよう

i-Constructionでは、さまざまな先端技術を用いることによる業務の効率化が図られています。新たな技術を導入することは難しそうに感じられるかもしれませんが、導入によって得られるメリットはコスト削減や人員不足の解消など、多岐にわたっていることが特徴です。しかし、UAVやBIM/CIM、遠隔臨場などの新技術を一度に導入すると混乱してしまう可能性もあるため、まずは業務に合った分野から取り入れてみることをおすすめします。設備業にもDXの導入が積極的に進められているため、新たな技術を上手く取り入れて活用すれば、大幅な業務効率化につながるでしょう。
ANDES水匠問合せ

CATEGOIRES
ANDES水匠

ご質問、ご相談、何でもお気軽にお問い合わせください

カタログ/資料のお申込み、無料訪問デモのお申込みを受け付けています。ご参考までにご覧いただくだけでも構いませんので、是非お気軽にお申し込みください。資料請求では、価格や機能をまとめた詳細資料を最短翌日でお届けいたします。
ANDES水匠 カタログ/資料請求はこちら 
ANDES水匠 無料デモ申し込みはこちら 
お電話での上記お申し込みも受付中!価格や機能についてもお気軽にお問い合わせ下さい!
03-5821-9761
システムズナカシマサポートサイト
全国設備業IT推進会
おすすめ設備工事店
中小企業経営強化税制による税制優遇措置のご案内

TOPへ戻る