電気設備工事の役割とは？電気設備工事と電気工事の違いについても解説！

電気工事にはさまざまな分野が存在しており、多岐にわたる種類のうちの1つに挙げられるのが電気設備工事です。電気設備工事は電気工事の中でも重要性が高く、この施工が行われなければ電気を利用することができません。しかし、電気工事の区分はいずれも名称を聞いただけでは具体的な施工内容をイメージしづらいという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は電気工事に携わる際に知っておきたい知識として、電気設備工事の役割や電気工事との違いなどを詳しくご紹介させていただきます。

電気設備工事は建物の内部に電気を引き込み、分電盤を介して屋内に電気を届けることを役割としている施工です。この施工が行われなければ、建物の中で照明やコンセントなどを利用することができず、私たちの生活に電気を取り入れることができません。例えば、オフィスなどが入っているビル内で電気を利用するためには、高圧の電気を建物内に引き込んだ後に通常の用途で利用できる電圧に下げる必要があります。

そこで必要になるのがキュービクルと呼ばれる高圧受変電設備であり、このキュービクルの設置が電気設備工事の範囲となります。キュービクルが設置されている建物の種類はオフィスビル以外にも多岐にわたり、大型商業施設・病院・役所・学校・店舗など、幅広い場所で利用されている設備です。

また、電気設備工事では電気を使うために欠かせない、コンセントや照明に関する施工も行われます。加えて、電話やインターネット、監視カメラやインターフォンなどの電気通信に関わる設備の設置や増設なども施工の範囲内です。

それらの設置だけでなく、運用していく上で必要になるメンテナンスや修理なども行われているため、多くの人々の暮らしに密接に関わっている工事と言えるでしょう。

電気工事に携わる際は、電気設備工事と電気工事の違いを明確に把握しておくことが大切です。電気設備工事は電気を使用するための設備工事を指し、電気工事は電気設備の設置工事を含む配線工事や設計業務を指します。

先ほどご紹介させていただいた電気設備工事の内容に対して、電気工事では供給された電気の通り道となる配線に関わる施工が行われます。配線図の作成なども電気工事の範囲で行われる業務であるため、設備工事を行う電気設備工事に対して、電気工事は電気の道をつくることが中心の仕事と言えるでしょう。

また、言葉の使い方によっては電気に関わる工事全般が電気工事と呼ばれる場合もあり、その場合は電気設備工事も電気工事の一種として扱われることになります。

電気は重要なインフラであり、感電や漏電などのトラブルを引き起こす危険性もある存在であることから、関連する施工には資格を取得することが必須です。また、電気設備工事を行うためにも、資格を取得していなければなりません。

電気設備工事に必要な資格として挙げられるのが、電気工事士資格です。電気工事士は第一種と第二種の区分が存在しており、いずれも厚生労働省によって管理される国家資格となっています。区分のうち第一種電気工事士は上位の資格として位置付けられており、第二種電気工事士よりも手掛けることのできる現場の幅が広がることが特徴です。具体的には、第二種電気工事士が変電設備を持たない建物でのみ施工を行えるのに対して、第一種電気工事士は最大電力500kW未満の変電設備を持つ建物での施工が可能です。

また、電気設備工事には電気工事施工管理技士という資格も用いられます。電気工事施工管理技士には2級と1級が存在しており、2級取得で専任技術者・主任技術者、1級を取得すると加えて監理技術者としての業務を担えるようになります。第二種電気工事士の資格では対応できない現場での施工を行うためには認定電気工事従事者という資格もあり、この資格は試験ではなく講習を受講することによって取得可能です。

加えて、現場の安全性を担保するための資格として、電気取扱者、職長・安全衛生責任者などの資格も役立つでしょう。電気設備工事に携わる場合は、これらの資格取得にチャレンジしてみてください。

電気設備は電気を利用するための要となる設備であり、不備があると建物内で突然電気が使用できなくなるなどのトラブルが起きる可能性があります。漏電から火災が発生するリスクなどもあるため、電気設備工事を行う際に丁寧な作業を行い、細心の注意を払いながらミスのない施工を心がけなければなりません。

また、キュービクルなど高圧の電気を扱う施工においては、感電事故などのリスクに注意する必要があります。高圧の電気を取り扱う際は相応の危険が伴うため、より一層慎重に施工にあたることが大切です。

これらに加えて、電気設備工事では高所で作業が行われるケースもあります。そのため、不安定な足場における転落事故などを防ぐために安全帯を装着するなど、安全に配慮した上で慣れや慢心に気を付けて施工を進めていくことが大切です。

電気設備工事やその他さまざまな電気に関わる電気工事を行うためには、配線図などの図面作成が必須となります。図面作成作業は手間がかかり多くの負担を強いられるケースが多いため、近年は図面作成をサポートするデジタルツールとしてCADを導入している電気工事業者が増加しています。

CADの中でも優れた機能を備えているソフトとしてご提案させていただきたい製品が、長年CAD開発を手掛けてきた弊社システムズナカシマが開発した電気工事専用CADシステム「電匠NX」です。搭載したAIを生かして建物内の壁や建具などの配置を自動で認識し、自動作図機能と連動させることによって、素早く図面を作成することが可能です。

図面作成をはじめとする各種事務作業を強力にサポートする機能が多数揃っており、CAD初心者の方や経験の浅いスタッフの方であっても、負担を軽減しながら図面作成などの作業を担当できます。操作性も優れているため、PC操作に自信がない方も安心してご利用いただけます。

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