営業職必見!失注が起きる原因と減らすための対策

営業職は自社の製品やサービスを広め、商品を販売したり契約を結んだりするという重要な役割を担っているため、営業における失注は避けたい問題です。
営業には新規開拓やルート営業、既存顧客へのアプローチなどさまざまな種類がありますが、基本的には新規でのアポイント獲得を目指すことが前提となります。そのため、成約に至らなかったケースについては深く考えず、新規アポイントの数をこなすことばかりを重要視してしまうことも多いです。
しかし、営業の効率を高めていくためには、営業がうまく行かなかったケースについての理解を深め、失注の原因を突き詰めていくことも大切です。
今回の記事では営業が失敗したケースである失注について、その原因や対策を詳しくご紹介いたします。失注が発生する具体的な原因がわからずお困りの方は、ぜひ今後の営業活動の参考にしてください。
失注とは
失注とはビジネス全般において、顧客へのアプローチが円滑に進まず、受注に至らなかったことを指す言葉です。
営業においては商談の結果として成約に至らなかったケースのことを指しますが、ここで注意したいことは、商談を始めることができなかったケースについては失注として扱わないという点です。例えば、新規顧客に飛び込み営業を行ったものの、具体的な営業内容を聞いてもらえなかったという件については、失注扱いにはなりません。
営業という業務の目標は成約であるため失注は注目されにくい存在ですが、日々失注についての記録を取りながら詳細な分析を行えば、成約率の向上に役立ちます。
なお、成約に至らず失注になったと判断する定義は会社ごと・個人ごとに異なっている場合が多いです。商談を終えてから、どの程度の期間を顧客が検討している期間と考えるかについて、正確な定義はありません。
そのため、2週間経って成約に至らない場合を失注とするか、2ヶ月経って以降を失注とするかなど、期間についての定義は社内であらかじめ統一しておくことが大切です。正確な定義付けを行い、分析したデータを活かすことができれば、失注要因を明らかにした上で失注の改善を目指せます。
失注が起きる原因
営業活動における失注には、一定のパターンがあります。もちろん、一般的なパターンにあてはまらない失注が起きる場合もありますが、その場合でも頻出する失注の原因を把握して理解を深めることで対策を練りやすくなります。以下の項目で、失注の主な原因をご紹介いたしますのでチェックしてみてください。
ニーズを理解できていない
失注の原因になりやすいのが、顧客ニーズの不理解です。顧客が何を求めているのかを正しく汲み取れず、要望と一致しない提案を行うと成約に至ることは困難です。営業を行う際はリサーチとヒアリングによって、顧客のニーズを把握した上でニーズと合致した提案をすることが重要になります。そのため、自社の製品・サービスにマッチしていない顧客に営業を行っても意味のない営業になりやすく、失注の原因になりがちです。
信頼関係の構築が不十分
営業において、顧客との間に商談を通じた信頼関係が築けていない場合も失注が起きやすくなってしまいます。
顧客との継続的な商談を重ねていく中で信頼関係の構築が不十分な場合、突然連絡が途絶えてしまったり、いつの間にか他社と契約していたりするケースがあります。自社の都合や自身の営業成績を優先するあまり、顧客にとって利益の少ない提案をしたり、強引に商談を進めようとしてしまうと、このような失注例に繋がりやすいです。
顧客との関係構築には時間がかかることに加えて、信頼を構築する方法も顧客によって大きく異なるため、営業の中でも特に属人性が高くなりやすい内容と言えます。
競合他社が選ばれている
失注の原因の中でわかりやすい例として挙げられるのが、競合他者が選ばれてしまっているというケースです。競合他社の商品やサービスの内容が自社を上回っている場合、顧客から魅力的な方が選ばれるため、営業の努力だけでは防げない失注が起きる場合があります。
ただし、商品やサービスの内容ではなく、営業担当者のアプローチ力などを比較された上で他社が選ばれている場合は、分析や営業職への再教育などを通して状況を改善できる可能性はあります。
失注の原因を効果的に知る方法
失注が起きた際、その原因を知るために最も有効なのは、失注となってしまった見込み顧客に直接聞くことです。他社の提案に対して自社の提案が及ばなかった点や、自社の提案における懸念点、競合他社のサービスにおける魅力的な点などを、返答しやすい形でヒアリングをしてみましょう。
とはいえ、見込み顧客にヒアリングを行った場合でも、必ず返事を返してもらえるとは限りません。解決策としては、営業担当者の行動分析とそれを踏まえた営業プロセスにおける問題点の洗い出しなどが挙げられます。
これらを行うには、自社内の営業活動に関する情報を詳細なデータベース化して管理するSFA(営業支援システム)などのデジタルツールを活用が役立ちます。
失注後に見直すべきポイント
営業が失注に終わってしまった後、その案件にはノータッチのまま、次の営業に取り掛かってしまう会社も少なくありません。しかし、失注は自社の営業体制を見直し、改善するための重要な情報であり、失注を踏まえて見直しを行うことが大切です。
失注を生かすために見直すべきポイントとしては、上で挙げた分析を前提に、営業プロセスのどの段階で問題が発生しているかを洗い出すことが欠かせません。営業プロセスはアポイント・ヒアリング・提案・クロージングという流れで構成されていますが、どの段階に問題があるかによって、取るべき対策は異なります。失注後に入念な見直しを行い、問題点をチーム内で共有し、改善点を共有することで、成約率の向上を目指せます。
失注を分析して成功につなげよう
営業における失注は、正しく向き合えばチャンスに変えることのできる要素です。営業という職種において、失注を一切なくすことはまず不可能と言えます。
しかし、外的要因による失注は防げなくても、内的要因による失注については正しく分析を行うことで、数を減らしていくことができます。ただ失注を減らすだけでなく、営業活動の精度を高めていくこともできるため、SFAによる分析などを活用しながら、ぜひ成功につなげていきましょう。
#失注 #原因