水道工事の積算業務を効率化させる方法は？

水道工事といえば、配管を扱う施工やそれに伴う作図などが主な業務としてイメージされがちですが、実際には他にも重要な業務が存在しています。施工や作図に続いて重要な業務の1つに挙げられるのが、大きな工数の発生する事務作業である積算です。積算は水道工事を進めるために必要不可欠な作業であるため、仮に不備があれば水道工事を適切に進めることができません。そんな積算の作業を事前知識を持った専門スタッフ以外にも任せることができれば、業務を効率化させられるとお考えの水道工事業者様もいらっしゃるのではないでしょうか？

そこで今回は、積算に関する基礎知識や積算業務を効率化するために有効的な手段についてご紹介させていただきます。積算に関する業務効率化を図りたい方は、ぜひ参考にしてください。

まずは積算という業務について、その具体的な内容を見ていきましょう。積算業務が行われるのは水道工事だけではなく、建設業界全体において広く行われています。積算業務では工事に関わるあらゆる数値を計上し、工事に必要な数値を計算によって算出していきます。この作業を行わなければ工事に必要な資材などを正確に把握することができず、材料費や人件費を含めた施工コストの算出もできないため、工期を見積もることができません。つまり、積算業務が行われなければ、水道工事を進めていくことは不可能といえるでしょう。さらに、積算業務には積算によって算出した数値の内訳を記した明細などを書類に印刷するという工程も含まれており、積算が終わらなければ費用の管理も行えません。

積算が表立って注目される機会はあまり多くありませんが、水道工事を含む建設業務にとって生命線とも呼べる業務となっています。そのため、正しい積算を行うことができなければ、質の高い施工を実現することも難しいといえるでしょう。

積算について知るためには、拾い出しという業務について理解する必要があります。積算業務に必要な数値は、主に図面からの拾い出し業務によって算出されており、拾い出しができなければ積算を進めていくことができません。

拾い出しとは、工事用に用意された平面図や立面図、断面図などの図面から、工事に必要な部材などの数量を計測していくという業務です。拾い出しによって計測される内容は幅広く、材料の種類や数量だけでなく、現場に携わる職人の労務量、建設機械を稼働させるためのコストやレンタル料など、多種多様な数量を計測します。さらに、各積算基準書などを参考にしながら数量と単価を掛け合わせることで、具体的な費用を算出し、現場全体において必要になる費用を正しく算出します。この業務を行うためには、図面に記載されている寸法や仕様などの情報を正しく読み取れる能力がなくてはなりません。図面を読むためには施工に関する専門的な知識が必要な部分が多く、一定のスキルを持ったスタッフしか携わることができないという点も、拾い出し業務の特徴といえるでしょう。

拾い出しは工事全体を適切に管理していくための要であり、仮にミスがあればさまざまなトラブルを招く原因になってしまいます。仮に施工の核となる情報に誤りがあった場合は、現場全体に致命的な問題が生じかねません。特に、拾い出し業務において発生しやすいミスとして挙げられるのが、拾い漏れや重複して拾い出してしまったことによる数量の多寡です。拾い漏れによって部材が不足すれば、施工に遅れが出てしまい、重複による余剰はコスト面を悪化させる原因になってしまうでしょう。また、見積り額にもズレが生じるため、お客様との間にトラブルを招く原因になってしまう可能性があります。

しかし、拾い出しを手作業で行おうとすれば多くの工数が発生してしまうため、集中力が途切れてミスが起きてしまいやすくなることを避けられません。とはいえ、その専門性の高さから作業を担当できるスタッフが限られるため、負担を分散するのも難しいというのが拾い出し業務の大きなネックです。そんな時にミスなく正確な拾い出しを行うために有効的な手段として活用できるものが、拾い出し業務をサポートしてくれるシステムになります。

水道工事における積算業務をサポートしてくれるシステムとして広く活用されているのが、CADシステムです。CADといえばフリーソフトとして配布されている汎用二次元CADが有名ですが、積算業務の効率化を目指すのであれば、水道工事専用のCADシステムを導入すると良いでしょう。水道工事に特化したCADシステムは、図面作成を強力にサポートしてくれるだけでなく、その図面を用いた拾い出し業務にも大きな力を発揮してくれます。図面さえ適切に作成されていれば、1つ1つの数値を自力で書き出していく必要がなく、ワンタッチで拾い出し業務を完了させることが可能です。（※拾い出しシステムとの連携が必要）

CADによって拾い出し業務の手間を大きく削減することができれば、スタッフの負担を軽減することができるでしょう。さらに、手作業によるミスが起きることもなくなるため、積算業務だけでなく施工や事務作業まで、水道工事にまつわるあらゆる業務を効率化することができます。建設業界におけるデジタル技術の導入は、国土交通省によっても推奨されているため、いかにデジタル化に対応していくかは水道工事業者にとって大切な問題といえるでしょう。

「ANDES水匠」は、長年CADの開発を手掛けてきた弊社の技術やノウハウを詰め込んだ水道工事専用のCADシステムです。今回ご紹介させていただいた積算業務はもちろん、その前提となる図面作成でも強力な力を発揮します。平面図だけでなく立面図、断面図など、水道工事に求められるさまざまな図面を簡単に作成することが可能です。ANDES水匠を使用すれば製図に関する知識も必要ないため、専門スタッフだけでなく事務員の方でも図面を作成できるようになり、人手不足の解消に繋がります。

また、ANDES水匠は図面作成だけでなく、水道工事において大きな手間となる申請業務にも対応しています。申請用の図面作成、申請書類の作成などを簡単に行えるため、時間コストを削減することができるでしょう。さらに、全国の自治体ごとに異なる申請についても網羅されているため、都度水道工事施工要領を確認する必要もなくなります。

水道工事に伴うあらゆる事務業務を簡略化できるため、業務効率化を図りたい水道工事業者様は、ぜひANDES水匠の導入をご検討いただければ幸いです。ANDES水匠に関する詳細な情報を知りたいお客様は、ぜひお気軽に資料請求についてお問い合わせください。