水道工事業者様必見！公共工事における入札の流れとは？

人間が生きていくためには多くの水を摂取し、消費していく必要があり、安心して使える清潔な水を常に供給し続けていくためには水道網が欠かせません。上水道・下水道はいずれも社会における重要なインフラであり、水道網の管理や維持に直接関係する施工の多くは公共工事として行われています。水道工事業者がそれらの公共工事を受注し、手掛けていくためには、自治体によって行われる入札に参加しなければなりません。公共工事における入札に関する知識を備えておくことは、安定した受注を得て業績を上げていくために大きく役立ってくれるでしょう。

そこで今回は、公共工事として行われる水道工事における入札の概要と具体的な流れについて、詳しくご紹介いたします。

まず水道工事という業種の前提として、公共工事に分類される施工についての基礎知識を改めて確認しておきましょう。公共工事とは国や都道府県、市町村といった全国各地の自治体によって発注される施工の総称であり、これらの施工の費用は基本的に税金によって賄われます。公共工事として行われる施工は土木工事、建築工事、管工事、電気工事、造園工事の5つの分野となっており、水道工事はこの中の土木工事・管工事に分類されます。水道以外には河川の整備やダムに関する施工、道路や橋といった交通に関わる設備の維持管理、公園など公共の場に関する施工などが行われているのが特徴です。

これらの施工はいずれも社会全体の環境の改善、人々の暮らしの質の向上などを目的として行われており、社会を支える重要な施工ばかりだと言えるでしょう。水道工事もまた水道という重要なインフラに関連する施工を手掛けていく関係上、公共工事を代表する施工の1つとなっています。

公共工事において行われる入札は、不特定多数の希望者から参加を募る「一般競争入札」か、公的機関側が入札者を指名する「指名競争入札」によって行われるのがルールです。上述の通り、公共工事は民間工事とは異なり、税金を投入する形でその費用が捻出されています。民間工事は個人や企業が自前の資金を用いて行ったり、銀行による融資を受けたりといった手段を用いて資金調達を行うことによって、その費用が用意されるケースが多いのが特徴です。

対して人々から集めた税金によって行われる公共工事は、税金が公的な資金である関係上、できるかぎり公正な形でその用途が決定される必要があります。公的資金を使用する以上、公共事業に関わる発注先やその業務内容については、透明性と公平性が保たれていなければなりません。加えて、公共事業は税金の適切な運用と不正を防ぐという観点の両面において、できるだけコストを安価に抑えながら施工を進めていくことが望ましいとされています。公共事業は大規模な施工となる場合も多く、景気などに関係なく一定の間隔で発注が行われるという点も併せて、多くの業者が受注を目指す業務だと言えるでしょう。

そのため、入札制度というオープンな手法によって施工業者を決めていかなければ、多額の金銭が絡む不正の温床となってしまうリスクがあり、入札はそれを防ぐための手段として役立っています。水道工事業者にとって、公共事業を手掛けていくための入札は常に意識していくことが求められる制度です。

公共工事における入札を行うためには、入札参加資格を取得する必要があります。入札参加資格の内容は業種によって異なるため、取り扱う業務に関連する入札資格を正しく取得しなければなりません。続いて発注機関が公示している入札情報を収集し、自社の業務に対応した案件を探す必要があります。入札情報は主に官公庁や地方公共団体のホームページ、入札関連の情報を一括で閲覧できるポータルサイトを見ることで確認が可能です。入札を目指す案件が決まったらホームページから仕様書を取得し、必要に応じて入札説明会に参加し、仕様書の記載に応じて入札に向けた書類を作成します。入札書類の作成が完了したら、それを用いて入札を行いますが、入札は基本的に1度しかできないルールとなっているため、金額は慎重に決定しなければなりません。競合他社の入札金額を慎重に考慮しつつ、ベストな金額での落札を目指しましょう。落札できた場合には自治体との間で受注契約が締結され、公共事業の受注が完了します。

公共工事の入札を行う際には、独占禁止法に抵触しないように注意しなければなりません。独占禁止法は、企業同士が相談して受注する企業や金額などを決める入札談合を防ぐために設けられたルールであり、入札談合が行われると落札額を吊り上げることが可能になってしまいます。業界内で事前に話し合いを行い、持ち回りで受注する業者を決めることになってしまうと入札制度が意味を成さなくなり、競争が行われなくなることで業者の質の低下が起きかねません。

公共の利益に反することを理由として禁じられている入札談合、またカルテルなどの行為を仮に行ってしまうと、入札に参加することができなくなったり、罰金を科せられてしまいます。場合によっては刑事罰に処されてしまう可能性もあるため、ルールを把握した上で、ルールを遵守して入札に参加することを心がけましょう。

水道工事の現場では、地中に埋設された水道本管から地上に建てられた建造物に給水管の引き込みを行うなど、立体的な施工が求められる場面が多くなっています。そのため、水道工事には平面図はもちろん、立面図の作成も求められ、複雑な図面作成を行わなければならないのが特徴です。平面図と立面図の両方を紙図面で作成しようとすると多大な手間がかかり、多くのコストを支払わなくてはなりません。担当するスタッフの負担も大きくなってしまい、現場の疲弊を招く結果となってしまうでしょう。

そんな問題点を解決するために役立つのがPC上で図面作成を完結させられるCADであり、弊社が提供している「水匠NX」は水道工事に特化したCADソフトとなっています。水匠NXを導入することで、知識が少ないスタッフでもいくつかの数値やデータを入力するだけで平面図を自動作成することができ、加えて立面図を展開することも可能です。そのため、図面作成にかかる作業を効率化させることができるでしょう。水匠NXにご興味をお持ちいただけた際には、ぜひ弊社へ詳細な資料をご請求ください。