水道技術管理者を深掘り!資格の概要や難易度について解説

生活を維持していくためには水の供給が不可欠であり、その供給に大きく関わる水道は極めて重要性の高いインフラです。そのため、水道工事は国や自治体によって厳密に管理されており、関連する資格の種類も非常に多くなっています。
そのうちの1つに挙げられるのが水道技術管理者の資格であり、数ある資格の中でも特に重要なものだと言えるでしょう。
この記事では水道技術管理者の資格について、資格の概要や取得の難易度を詳しくご紹介させていただきます。水道工事に携わっている方や水道工事に関する資格取得を目指している方は、ぜひ参考にしてみてください。
水道技術管理者とは
まずは、水道技術管理者に関する概要についてチェックしていきましょう。
水道技術管理者の保有者は、水道法第19条において、水道の管理に関する技術上の業務を担当するため、水道事業者に配置しなければならないとされています。水道法施行令第7条及び水道法施行規則第14条において定められている資格であり、国によって厳格な管理が行われています。
水道はインフラとして重要度が高いことから、水道本管に関わる施工は認可を得ている業者にしか行うことができないなど、全体的に厳しく管理されているのが特徴です。
水道技術管理者の設置は水道事業者が活動していく上での義務の1つであり、設置の義務を怠った場合には罰則が課せられてしまいます。そのため、この資格の所有者は業界内において重宝されており、取得することができれば自身の価値を高めることが可能です。水道技術管理者の資格は、水道工事業者の活動における要を担うものだと言えるでしょう。
水道技術管理者の役割
水道技術管理者が業務において担う役割は、責務という形で具体的に明記されています。
まず挙げられるのは、水道法第5条の規定に基づいて行われる水道施設が基準に適合しているかを確認する検査です。水道施設の新設・増設・改造などを行った際、給水開始前の水質検査や施設検査も、水道技術管理者の責任で行われます。
また、給水装置の構造及び材質に関する検査や、水道施設・設備の清潔保持、水の汚染防止など衛生に関わる対応など、水道運用の要となることも業務の1つです。
仮に給水される水が健康被害を及ぼす可能性があった場合に、給水の緊急停止をすることも水道技術管理者の役割であり、水道事業において不可欠な存在だと言えるでしょう。
加えて、水道は人々の生活の要であることから、災害時にも機能が維持されなくてはなりません。そのため、災害時にも水道を正常に機能するよう維持する必要があり、その際に水道技術管理者が管理を担います。併せて住民への水道管理に関する情報提供を行うことも役割であり、幅広い働きが求められるでしょう。
水道技術管理者の資格取得難易度
資格取得を目指す際に気になりがちなのが、資格の取得難易度です。
水道工事に関わる資格の中には難易度の高い資格も存在するため、専門的に勉強をしなければならないケースもあります。しかし、水道技術管理者の資格については、取得の難易度自体は高くありません。この資格を取得するためには試験を受ける必要はなく、所定の学科講習と実務研修を受講すれば、資格を取得することが可能です。
また、その前提として実務経験が求められますが、大学または大学院において衛生工学・水道工学を専攻して修了している場合には、1年の実務経験のみで受講することが可能です。さらに、衛生工学・水道工学に関する学科を卒業していれば2年の実務経験が必要となり、最長のケースでは9年以上の実務経験が求められます。
実務経験の年数は学歴によって異なるため、取得する際には資格要件について事前に確認しましょう。
水道技術管理者になるための受講内容
水道技術管理者になるための受講内容は2つに分かれており、学科と実務が必須です。学科講習における受講内容は、水道行政や公衆衛生・衛生管理、水道経営に関する知識などを学んでいきます。
続いて水道計画、水道水理学・構造力学、土木材料および施工法・水道資材などの内容から成る水道基礎工学概論を学びつつ、浄水場見学や工場見学が併せて行われます。さらに水質管理、水道施設管理などについて複合的に学ぶのが、学科講習の概ねの内容です。
15日かけて上記の講習を受けた上で、最終日に受講内容に沿った学科試験が行われます。学科試験では、一定以上の点数を取らなければ合格となりません。試験は4科目に分けて行われており、60点未満の科目が1つでもあれば不合格となってしまいます。しかし、試験では受講した内容に沿った基本的な問題が中心となるため、講習に真摯に取り組むことで合格することができるでしょう。
その後、学科試験の合格者は実務研修を受けます。実務研修は学科講習と同様に、15日間かけて実施されます。日本水道協会が決めた受講先で研修が行われ、給水人口が3万人以上であること、急速または緩速ろ過の浄水施設があることが受講先の条件です。実務研修まで終えることで、水道技術管理者の資格を取得することができます。
AI搭載CAD「水匠NX」の機能とは?
水道工事は平面図や立面図など、配管の配置を示す図面が必須になります。そんな図面の作成は水道工事を手掛けていく上で多くの労力を強いられる作業であり、配管工にとって大きなネックになってしまうことがあります。
そのような図面作成をサポートするツールとして多くの水道工事業者様が活用しているのが、業界初のAIを搭載したCADシステム「水匠NX」です。
水匠NXは、AIによって建築図の壁や建具を認識することができ、給排水申請用の単線建築図に自動で変換するなど、優れた建築機能が備えられています。CADによる図面作成と連動させることによって、平面図・立面図ともに素早く図面を作成することができるでしょう。
それ以外にも排水平面図や縦断図、上水道本管の管割図、施工図やプラン図など、さまざまな図面作成をサポートすることが可能です。加えて、水道工事に伴う自治体への申請業務に用いられる各種データが網羅されており、入力サポート機能なども搭載されているため、さまざまな面で利便性があると言えるでしょう。
水匠NXの導入にご興味をお持ちいただけた際には、ぜひ弊社へ詳細資料をご請求ください。
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